孫が頻繁に遊びにくるようになりました
広い掃き出し窓から注ぐ光がまぶしい開放的なリビングを、ふたりのお孫さんが元気に駆けまわり、広い室内に明るい声が行き交います。
ふだんはお2人住まいのN様ご夫婦ですが、近くに住む娘さんがお孫さんを連れ、遊びにやってきました。幸福な休日のひとコマです。
間仕切りを開ければ南北の各部屋同士はつながり、1つの大きな空間に。窓を開放すれば爽やかな風が行き交います。
「下妻の夏は暑いですからね。なので、夏のしのぎやすさに配慮してもらいました。自然のメリットを生かさない手はありませんよね」
もちろんそれは、冬場の寒さを意味しません。壁・屋根・床の高い断熱性能によって、冬も室内の暖かさが全く違うといいます。「隣にある昔の家より、冬場でも2~3℃は暖かいですね」夏涼しく、冬暖かいのがN様のお宅なのです。
廊下を挟み、リビングに隣り合わせる形でダイニングキッチンがレイアウトされています。間仕切りを開ければ、広い空間がさらに一体的な空間に。天井が高いので圧迫感も生じません。「扉を開けておけば、キッチンに立ってもリビングの様子がうかがえます。」
収納建具は造作でビルトインされています。必要な食器の数や位置を事前に検討していたので、収納量も使いやすさも文句ありません。
N様と石倉綜合建設との出会いは、18年ほど前に遡ります。地震で屋根が傷んだ際に修理してもらったことが縁で、その後つかず離れずの関係が生まれました。定年を機に、充実したセカンドライフ送るための新居を建てたわけですが、自然素材を多用した健康的な住まいをと考えており、石倉綜合建設のつくる家とピタリと合致しました。
「以前から石倉さんがつくった家をいくつか見ていたけれども、無垢の木をふんだんに使用して居心地がいいし、壁がしっくい仕上げであるなど健康的なイメージがありました。合板などの建材はホルムアルデヒドを含んでいるので使用をためらいますが、扉まで無垢材でしつらえていましたし、ここなら安心して任せられそうだと思いました」とご主人。以前に建てた家は親からの紹介だったこともあり、あまり無理を言えなかったそうです。
実はN様は元々機械設計の仕事に就いていたため、プランニングはお手のもの。今回の住まいをつくるにあたり、基本的な間取りについてはほぼご自分でレイアウトされたといいます。
ご主人と奥様はお互い多趣味。それぞれが個室をもち、書斎や趣味室として活用されています。写真撮影にも凝っているご主人の2階奥の書斎は、壁にご自慢の作品が数多く掛けられ、まるで写真ギャラリーのようです。
対して奥様は、1階リビング脇の1室をご自分の趣味室に。リビング同様南に広い開口を持ち、明るく心地よいプライベートスペースです。
時にこうした緩やかに分離された部屋でつかず離れずの関係で過ごす時間を持つことが、仲のよいおふたりの良好な関係を築く秘訣のように思えました。
今は元気ですが、将来2階への行き来がつらくなってきたら、ここを寝室にしようと考えています」とは奥様。将来のバリアフリー動線も意識した空間なのです。
N様のもう1つのお気に入りの場所が、リビング前の濡れ縁。縁側の端は階段になっていますが、このスペースが、時にベンチに早変わり。「土足でも裸足でも利用でき、人が集まりやすい空間です」と、実にナイスアイデア!ご家族や地域とのコミュニケーションを考える上で、こうした外に開かれた住まいはとりわけ重要になっていくはずです。
「ここは外でもありながら、部屋の一部でもあるんです。
広いリビングがさらに広く感じられます」(ご主人)
「ちょっと立ち寄った知り合いの方を、家に上げるほどでなくても、ここで土足のまま気軽に時間を過ごせます」(奥様)
こうしたアイデアは、建築途中の段階で、石倉綜合建設とのやりとりの中から生まれたもの。
「事前のプランは70%ほどざっくりと決め、残りの30%についてを建築中につくりながらいろいろ膨らませていきました。途中で変更が出ることに石倉さんは嫌がらず、いろいろ融通を利かせてもらえたし、アイデアもいろいろ出してもらいました」(ご主人)
いわば、ご主人と石倉綜合建設の二人三脚で誕生した住まい。ご夫婦の思いがプロの目でより洗練され、幸福な空間が誕生しました。